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コロナウイルスの影響で大幅シフト削減、飲食店バイトが団体交渉申し入れ

ある飲食店で、コロナウイルスの影響による経営悪化を理由としたアルバイトのシフトカット・労働時間削減が大規模に強行され、労働者の生活に大きな影響を及ぼしています。同飲食店でホールスタッフとして働くアルバイト数人からの相談を受け、飲食店ユニオンは、先日、この飲食店を経営する会社にコロナウイルス対策についての団体交渉(ユニオンと会社との話し合い)を申し入れました。

 以下では、今回飲食店ユニオンが会社にたいしてどのような要求をしたのか紹介します。同様の問題に直面している飲食店労働者の方々に、労働組合がどのようなことをできるのか知ってもらえればと思います。

◇コロナウイルスの影響を受けたシフト・労働時間の削減

 この飲食店でコロナウイルス対策が始まったのは2月の末でした。突然、「ホールはワンオペ体制にする」と告げられ、ある労働者は出勤して1時間後に「今日はもう帰っていい」といわれるなどシフト・労働時間の大規模な削減が始まりました。ある労働者は毎日シフトに入っていたにもかかわらず、シフトを全く入れてもらえなくなりました。やむなく有給休暇の消化という形にしましたが、有給休暇の残日数がなくなったらどうなってしまうのか不安だと話しています。

 当初は月150時間未満の労働時間のアルバイトについてはシフト50%カット、月150時間のアルバイトについてはシフト30%カットと言われていましたが、その後、一律割合でのシフトカットではなくなり、シフト・労働時間の削減の程度を個別に決めていくという方針に切り替わります。しかし、労働者と管理者との個別のやり取りの中では、「(このシフトカットが)嫌ならやめろ」などという発言もあり、実質的にはシフトカットが「強行」されています。また、当初の方針が50%や30%という大幅なシフト削減だったことからもわかるように、大規模なシフト削減が個別のやり取りの中で実施されていくだろうことが予想されました。

 こうした動向に不安・不満を持ったホールスタッフのアルバイト数名が飲食店ユニオンに加入し、先日、団体交渉申し入れをしました。 ◇団体交渉申し入れの内容


 団体交渉申し入れでは、飲食店ユニオンとしての要求を数点あげています。以下紹介しましょう。


①コロナウイルス対策の一方的な押し付けへの反対

 2月末から始まったコロナウイルス対策と称したシフト・労働時間の削減は、労働者との相談なく一方的に強行されていました。本来こうした労働条件の不利益変更は労働者の合意の上なされるべきですが、「嫌ならやめろ」などという発言を伴いながら、一方的な不利益変更が強行されていたのです。

 飲食店ユニオンは、このような一方的な不利益変更を直ちにやめ、コロナウイルス対策の内容について飲食店ユニオン・組合員と協議することを求めました。飲食店ユニオンは労働組合ですが、労働組合は団体交渉権という権利を持っています。団体交渉とは会社と労働組合との話し合いのことですが、この団体交渉を労働組合が求めた場合、会社は誠実に応諾しなければなりません。つまり団体交渉開催要求を会社は原則として断れませんし、労働組合の要求に誠実に対応しなければならないのです。

 したがって今後、コロナウイルス対策とそれに伴う労働条件の変更については、飲食店ユニオンと会社で交渉が持たれることになります。また、団体交渉申し入れの際に、飲食店ユニオンと会社との間にコロナウイルス対策の内容について合意ができるまでは、組合員の労働条件をコロナウイルス対策前の状態に戻すことも約束させました。

②アルバイトの給与補償をせよ

 シフト削減など労働条件の変更を伴うコロナウイルス対策が必要であるにしても、アルバイトの給与補償を最大限するよう求めました。この給与補償を求める際に参照されるべきは労働基準法26条です。  労働基準法26条では、「使用者の責に帰すべき事由」による休業の場合、平均賃金の60%を労働者に休業手当として支払わなければならないとしています。したがって、1日まるまる休みにされたという場合には平均賃金の6割の休業手当が支払われなければなりません(民法536条第2項の規定も重要ですが、ここでは紹介を割愛します。民法によれば使用者の責めに帰すべき事由での休業の場合に賃金全額を補償すべきことになりますが、これは結局のところ労働組合による交渉で実現するしかないと思われるためです)。

 しかし、1日まるまる休みにされるのではなく、1日のうちの数時間分だけ労働時間を削られるという労働者もいるでしょう。また、そもそも平均賃金の6割が支払われるというだけでは給与補償の額が小さすぎて困る労働者もいるでしょう。そこで労働組合の出番です。

 そもそも労働基準法が定めているのは働き方や賃金の支払い方についての「最低限」のルールであって、労働組合は労働者やその企業の状況に応じてこの「最低限」を上回るルールをつくることができます。ですから、労働基準法上の「平均賃金の6割」に縛られる必要はないのです。今回の交渉でも、飲食店ユニオンとしては、「平均賃金の6割」に縛られず、基本的には全額の給与補償を求めます。

 コロナウイルスによって本当に経営が深刻なダメージを受けており全額の給与補償が難しいのであれば、通常の賃金の全額と平均賃金の6割の間のどこかの水準での給与補償を目指すことになります。ただしその場合でも、アルバイトだけが不当に過重な負担を強いられるようなものを認めることはできません。

◇コロナウイルスで影響を受けている労働者の方々からの労働相談を受け付けています

 コロナウイルスの影響で多くの飲食店の経営がダメージを受け、労働時間やシフトの削減がさまざまなところで生じ、労働者生活に大きな困難をもたらしているだろうと思います。

 飲食店ユニオンは、コロナウイルスの影響で不利益を被っている労働者の方々の労働相談を受け付けています。お困りの方は、ぜひ飲食店ユニオンまでご相談ください。 電話番号:03-5395-5359 メール:restaurant.workers.union@gmail.com

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